2024/06/30(日)ジョギングの絶対速度

ジョギングの設定ペースを単純な絶対値で決めるのって、時代にあっていない気がするし弊害すらある。と思っている話。

ペース走としての意味をもたせる場合もジョグと呼ぶ事があるけど、それはこの限りではないので悪しからず。あくまでジョグの話。

自分はジョグに使うシューズはほぼ変えない。枝葉の話だけど、ジョグシューズと謳われているシューズを履かない。変わり者のたわごと。

ジョグのペースそのものの話

6:00/km ~ 5:30/km のペースのジョグが大事だという言説には何の異論もない。

その上で人によって何がジョグなのかは変わる。トラックしか走らない部活生であれば、4:00/km もジョグ。大学生にもなると 3:30/km くらいまではジョグとまで言わないがテンポ走になるのかもしれない。

ジョグは動きになれるとか走ることになれるとかが目的で、追い込んで心拍を上げるとか乳酸がたまるとかそういうものではない。なので、その人がリラックスして動きを気にしながら走ってちょうどいいペースで走れば良いと思う。走力が同じでも 5:30/km が気持ち良い人、4:30/kmが気持ち良い人がいて良い。ジョグのせいで動きが狂うのならしないほうがいい。気にする方向を間違えて狂うことはあるだろうけど、ペースを気にしたせいで動きがなおざりになるのは良くない。

なので、ペースは走力に関わらず人による。

21世紀の話

今はシューズが進化している。同じ力でもシューズが変わるとペースが全然変わる。例えば、ジョグシューズでハーフマラソンのレースペースで走るのは10kmでも結構しんどい。逆にレースシューズを履いてしまえば10kmならテンポアップくらいの感覚で走れる。

なので、今はペースを設定するときにシューズとの組み合わせという要素が加わる。この要素を抜いてジョグペースの絶対値を語っても前提が足りない。これについては普段はいているシューズでのペースを各々で把握していれば問題ない。その代わり、「一般的にこのペース」という指標に対してばらつきが大きくなるのでこだわりすぎない意識はあった方がいい。

有害なのは速いジョグだから良いシューズを履こう、という意識。自身の出力に下駄を履かせるなら設定ペースも本来は変わらないといけない。それを変えないという事は運動強度を落としている事になる。シューズに合わせて設定を変えないと、運動強度が変わってしまう。

もっと悪いのが、みんなに追いつく(ふりをする)ために毎日高性能なシューズで走る事。意識も醜い。

で?

ジョグの設定はスピードよりも、自分が動きを噛み合わせられる速度で設定したほうがいい。

高性能シューズを履いてもいい。その場合は意味を考える。股関節主導で走ったほうがより効率良く走れるという感覚は高反発シューズの方が得やすいのでそれ目的で走るとか。レースへの調整として本番シューズを履いたときに感覚と実際のペースはどうなるのかを確認するとか。

ジョグが速いとエラい、みたいな価値観は害しかないので捨てる。

ポイント練習はどうなんだ、という疑問が湧くけど、ポイント練習は高性能シューズで行うのが良いと思う。実際のレースペースから設定ペースを決めたい。変な係数を介在させる意味は薄い。

ジョグシューズを履かないのは個人の感覚、嗜好でクッション性能が高いシューズの履き心地に違和感があるというだけ。

SNSでジョグが速い!という賛辞に居心地の悪さを感じる陰キャのぼやき。