2021/03/10(水)ロキソニン・ジクロフェナク・フェルビナク・インドメタシン

ランニングをしていると、どこかを傷める事はよくある。
多分、どこも傷めずに走る事は無理なんだろうと思う。

省エネなフォームで走りましょう、無理のかからないフォームで走りましょう、そうすれば怪我なく走れますよ。と言われるが、これは大筋では正しいだろうけど、これに完全に沿うことは無理だろうとも思う。

「正しいフォームなら怪我なく速く疲れない」という事を強く押し出す人は大抵がフィジカルエリートだ。本人はそんな事はないと言うかもしれないが、曲がりなりにも大学生まで続けようと思えるだけの結果を出し、走り続けて来られただけで、走るための筋肉は十分に発達している。

例えば骨盤を前傾させて走る。俺は、体がめちゃめちゃに振り回されてしまう。脚が流れるし、その脚も外旋しながら流れたらフォームを保つ事は無理なんだけどそうなってもおかしくない。若い頃は、少なくとも 2:4X/km くらいまではそんな事はなく走っていたはず。2:5x/km は、ポジション争いやらなんやらでちょっと速めに走っているがフォームが崩れるとかいう強度ではない、という認識だったはず。

じゃぁ今。今どうかいえば 3:40/km を切ったらフォームが崩れる。というか、3:40x/km までは骨盤の前傾ってなんだっけ??という感じでかなり上下動が激しいフォームで走っていた。骨盤の前傾を思いだして、ペースを上げる事はできた。
できたけど、上下の着地よりも、動きながら蹴っていくという不安定な動き、より強い蹴り、姿勢の制御、これを支える筋力は、40代のおじさんからしたらよっぽどのモンだ。
  • 足底のアーチの筋力がまだ足りない事に気づいた
  • 姿勢を制御するだけの内転筋すら足りない
  • 臀部の筋力はもちろん足りない
  • ハムストリングだってもちろん足りない
  • 腹斜筋が下手すると筋肉痛になるくらい疲れる
  • 腸腰筋、とくに腸骨筋は骨盤が前傾しないと中々働かないらしく、今までのスピードではほぼ使ってなかったらしい。疲れる。
おじさんは、正しいフォームを作るための筋力すら無い。悲しい事に。

人によってはヒザが回内したまま、プロネーションを起こしたまま走れる人もいる。それは、ブランクが短いか若い頃から走っているために代償動作で守られているんだと思う。25年ブランクがあると代償動作のための筋力だって無い。

筋力がないまま、スピードを上げればアンバランスな分どこかが痛む。
これは、故障につながる事もあるけど、単に足りないから痛む事もある。前向きな痛み。

そんなとき、湿布を貼る。
今は効き目が強い湿布薬がたくさん出ている。第2世代というらしい。
効き目も成分事に色々言われる。そこで考えてみたい。
なぜ湿布を貼るのか。

湿布は治療薬ではない。対症療法を行うだけのものだ。
痛みを抑え、炎症を抑える。

炎症というのはTNFやNF-κBなどが分泌されていて、周囲の正常な細胞にも悪影響を与えるので早々に抑えてあげるのが望ましい。回復するためには炎症を収める事が前提になるので抗炎症作用は必要。
痛みを抑えるのは、痛いと嫌なので抑える。鎮痛作用と治癒速度の間に相関は特にない。

回復に足りるレベルまで炎症が収まればいいので、あれが効くこれが効くなんて話は割とどうでもいい。
どれでも収まる。むしろ、ランニング中に痛みどめを併用するのは、本番ならともかく、練習でそんな無茶をする必要はない。痛みはちゃんと感じて、自分の身体と対話してください。

あと、多分追加調査が必要なんだろうけど、鎮痛炎症薬を投与し続ける事で回復期間が伸びるかもしれない、という話もある。


市民ランナーは、怪我したら休め。
あと筋トレしろ。カーフレイズは段差を使ってアキレス腱を伸ばした状態で行うのがおすすめ。蹴りの筋肉じゃなく支持、反射のための白線組織を鍛えたい。蹴るな。