2014/03/02(日)D'Adario EZ920 と GHS LJ

Furch に負けると悔しいような、Furchを賞賛するような、そんな気持ちで弦の音源記録。
Furch はもう手元にないんだけど、こんなことなら音源を残しておけばよかった。


張ってからちょうど1週間。
普通に、素晴らしい音だと思われる。ヨレるのと押弦が良くなくて微妙にバズが聞こえる以外は。
「音が硬い」と言われるギターだけどどうだろうか。むしろ高音弦が前に出つつもエッジのとれた丸い音で上品に柔らかいと思う。前に出ていない箇所もあるけど、それは俺の腕の問題。


GHS LJ30L を張りたての音。新品だとフィンガリングノイズがすごい。
出だしの、低音弦がメロディに絡むところなんかはやっぱりフォスファーの方が華やかでいい感じに響く。音がズシッと来るのはフォスファーだからというよりもこの弦だからだと思う。
ギターを選ぶ弦だけど、ハマると凄く良い弦。残念ながらFurchには合わなかった。力強いギターじゃないと受け止めきれないのかとも思うんだけど、S-92はこの弦でいい音が出るので何が要因なのかはわからない。


今回はこれでも気を使って弾いたんだけど、やっぱり気を使っても使い切れないくらいメロディを前に出すのは難しい。
Furch はメロディが勝手に立ってくる感じですごく良かった。

Furchは自身も高域が華やかなことと相まって、フォスファー弦でとてもイイ音をしていた。
OM1 A は中域が膨らみ気味に出てくるので、万能なんだけど、またそれが故にこの手の演奏にはFurchの方が向いているかもしれない。
逆にFurchの方も、ピックストロークすると高域が目立ちすぎてうるさく聞こえてしまう。

結論:
Furch 凄かった。
設計や思想に一点豪華主義的な美しさがあると思う。


雑感:
音源でも抑揚がうまく付けられているわけじゃないんだけど、それにしても弦を変えたら音の出方がまるで違って苦労した。
American Bronze いいかも、と思ってたんだけど、この手の演奏にはフォスファーがいいね。当たり前だね。新品かどうかは別にしても、高域の華やかさが全く違う。

追記:
聴き比べていると、思った以上に違いが大きい事に気付いた。
機材の設定は一切変わっていない。D'Addarioを録音した後、PCを起動したまま、IFの電源も入れたまま、DAWも起動したままで弦を張り替えてそのまま録音してる。
GHSの方だけ実はコンプレッサーが掛かってるとか録音のゲインが高いとか、そういう事はない。

2014/01/20(月)Daddario American Bronze

お久しぶりのアコギ弦コーナー。録音なし。

Daddario American Bronze を試してみた。GHSのVintage Bronze と同じような組成。
GHSは試してみたいんだけど、いかんせん、入手困難。
American Bronze もほとんど見かけないんだけど、アキバのイケベにいっぱい置いてあった。アキバのイケベはたまにレアなものを仕入れてくるので侮れない。多分、ダブった在庫を安く引き受けてるんじゃないかと思う。大昔は島村楽器にもそういう掘り出し物があった。今は絶対そんな事しないお店になったけど。

この弦は、ちょっと柔らかめな感触で、倍音がふわっとしてる。ふわっとしてるけど、大外の部分がモワッとでるんじゃなく、もっと芯に近い部分がポワッと出てくる感じ。そんなような感じっぽい気配な説明めいた戯言しか出て来ない。アタックは柔らかめ。

今のギターが、非ッ常に芯のある音を出してくれて、高音もバリっと出つつもエッジが立ってなくて柔らかで非常に良い。が、さすがにフォスファーを張るとうるさい。
フォスファーの高音のエッジを丸めて中域の華やかさをそのまま残せたらいいのに、という希望を結構叶えてくれる弦がこのAmerican Bronze。普通のギターに張った場合のことはシラネ。俺ブルジョワだから。

非常に良い。柔らかで、いい部分の倍音はちゃんと出てて、高音弦もパキっとした部分じゃなくて、いい部分の倍音がぐっと出てくる感じ。高音弦のイイ倍音が出てくると、ソロギターにありがちなカキンカキンなイコライジングも要らない。生で勝負できる。
そもそもスタジオ録音でピックアップの音を使う意図が俺にはわからんのだけど。