2011/04/11(月)ビンテージ崇拝はただのプラシーボ

現代の技術力はスゴイのである。ビンテージ崇拝なんてものはただの勘違いなのである。
そう思っていた時期が僕にもありました。


旅行中、ギターを弾きたい衝動に駆られたので楽器屋さんに飛び込んで3本ほど弾いてきた。
買う気がないのにただ弾くために来ました、とは言えないので小心っぷりを発揮して、まずはエピフォンのダヴ。29800なり。
ダヴはボディがデカイ。ドレッドノートとかより更にデカイ。これだけデカければ、安くてもとりあえず強く弾いたときの気持よさは得られるだろう、という想定。

結論、ウドの大木でした。
最悪でも、「ガンガン鳴るけど低音がボヤける」という想定で弾いたんだけど、まさかの「鳴らない」。びっくりした。まぁ、4万円だからねぇ、「4万円のギター」という触れ込みなら売れるだろうけど、ダヴを騙ったら売れないだろ。

すっごく消化不良だったので、勇気を出して高級品コーナーに突入。
J-200を弾いてみる。これもボディがデカイ。198000なり。
鳴る。鳴るけど、サイズの割には・・・って感じ。イメージでいうと、素直な音が一個のベクトルでパーンと出るんじゃなくて、色んな方向に分散しちゃってる感じ。ぶっとい弦を張った時の音が聴きたいね。

不満を垂れてみると「ビンテージだと、枯れた音でレスポンスも良いですよ」との事。
「じゃぁ・・・その65年製のJ-200弾いていい?」「いいっすよ?」マジかっ。

現行品と比べて、ネックが太いみたいだ。ちょっと違和感を感じるくらい太い。720000なり。
まずはかき鳴らしてみる。ギブソンは掻き鳴らしてナンボだろう。・・・イマイチ・・・かな?もっとガンガン来いよーって感じ。思いっきり弾いても跳ね返ってこない感じ。
そういうギターじゃないよなぁ、と思いつつアルペジオを弾いてみる。・・・これはっ!!!
芯がある感じなので、弦の音がはっきり聴こえる。これはビンテージ云々ではなく、ギブソンの特徴なのかな?
そして、倍音成分もめっちゃ出てくる。がっちりしたギターなのでそういう成分は控えめだと思ったんだけど、めっちゃ出てくる。トップ板を叩いてみたけど厚そうだ。なんでこんなに鳴るんだろう?気持ちイイ・・。

ビンテージに張ってあった弦はこれでもかってくらいボロボロだったので、まともな弦を張ったらストロークもエライことになるのかもしれない。


満足したので店を出た。


総評:
  • すぐに欲しくなっちゃう人、我慢出来ない人はビンテージを弾いてはいけない
  • うちのハルタデさんも負けてない
    • 弦の音の力強さでは負けるが
  • うちのハルタデさんはテンションがかなりキツいみたいだ
    • J-200もライトゲージだったけど、慣れないスケール、慣れないナット幅でも全然ビビらない

72万のギターにボロボロの弦を張ってたら、売れるもんも売れなくない?
モーリスの10万円台のギターに新しい弦を張ったほうがいい音してるぜ。
もう手元にないけど、タカミネも良いギターだったようだ。