2020/12/30(水)足首のバネとは?

ランニング系のYoutubeをよく見ます。
なんらかのキーワードや傾向がはまったのか、「足首のバネを鍛える」「足首を潰さない走り」みたいな動画がおすすめに上がってくるようになりました。

嘘だろ承太郎!?
いつもの動画。更にいつものポイント。


着地位置しか言葉にはしていないけど、人差し指と中指で示している、力を込める最先端部分。ここが、荷重がピークになる箇所で、この範囲で路面に力を伝えきって、あとは離れていく動きになるって事です。
すごく納得感がある。

適当に解剖図をググってほしい。
腓骨筋、腓腹筋に荷重を掛けていいかどうか考えてみてほしい。足先に荷重を掛けるという事はこれらの筋肉に負荷を掛ける事なるんだけど、この構造で推進力を産むほどの負荷に耐えられるだろうか。
ヒラメ筋はデカいから出力を出せるのでは、と思うかもしれない。試しに股関節や膝の伸展を伴わせずに足首だけでジャンプしてみてほしい。どのくらい体を浮かす事ができる?2cm?3cm?そもそも地面からつま先を離せる?


動画のとおりに接地を変えて、足首の蹴りをなくして軽快走でタイムを計ってみたら、フォームを変える前と変わらない速度で走れると思う。
自分は長距離ランナーなので1kmあたりのペースで確認したけど、変わらなかった。
ふくらはぎの力とか足首の蹴りとか指の力とか、本当にこれ以上ないほど無駄だった。
腓骨筋腱炎を抱えたままそのフォームで走り続けたら治った。使わないから。

人体の動作は不思議なほど連動しているもので、足首や膝で推進力を産もうとする動作を殺して殿筋群とハムストリングスに集中すればするほど、ストライドが伸びるうえに体力の消耗も減った。
「両方使ったら速いかも?」というものでもないらしい。

「自分の身体を使って使い倒して試す」ってこういう事だろう?

足首が弱いから潰れるのではないし、跳べないのでもない。
使ってはいけない箇所に荷重を掛けているから耐えられるはずもなく潰れ、股関節の伸展で産み出した力を地面に伝えられないから跳べないだけだ。と、思うよ。