2020/06/28(日)シューズが進化しているけど

気になる。

カーボンプレートに頼るランナー

最近、ズームフライ3でうまく走るコツをひとつ掴んで、これは良いことばかりではないな、と思っている。
足底を痛めた、という話を聞くし、自分も腓骨筋腱炎を起こした。
細かいフォームの話は割愛。

カーボンプレートを活かすと、こんなメリットを享受できる
反発により、接地時間を短くして回転数を上げる事が容易
後ろさばきで強い反発をもらう、という説もある。自分はそれで腓骨筋腱炎を発症した。
今は、前さばき気味で走っている。反発により接地時間を短くできるので、回転数を上げられる。反発を瞬間的に得て足を引き上げるには、足裏で路面を叩くので本来はアーチの筋力が要るけど、ここをプレートに頼る。足底はなんならリラックスしたまま、振り下ろしだけは強い。意識が混乱するけどやってみると具合がいい。
すーごく楽にペースが上がる。他の部位に負荷は掛かる。掛かるけど、臀部やハムの大きな筋肉の力が必要なくらい、どうとでもなる。足底やシンスプリントの負荷が少ない、衝撃が少ない、というのはものすごいメリット。
プレートの衝撃吸収により、前足部~中足部での着地は相当強くしても衝撃は足裏まで届かない
カーボンプレートが入っていると、下り坂でも思い切ってプレート任せに中足部から着地すると衝撃がない。
河川敷と土手を行き来する坂は勾配がきついけど、こういう坂でも中足部から着地してしまえば衝撃はない。うっかり他の靴でこれをやると衝撃が脳天まで突き抜けるし中足骨が砕け散りそうになる。

これは前さばきで回転数を上げるときもそうで、自力の足底筋では優しく接地する必要があるし、瞬発的に路面を跳ね返すには筋力が必要だ。カーボンプレートなら、無思慮に路面に叩きつけて帰ってくる反発で回転数を上げられる。

カーボンプレートの効果がデカい。
プレートが補助してくれる部分をどう埋めるか、頼りっぱなしでは自力が付かないので、考えないといけない。

ハイテクシューズを欲しがる客

アルファフライがまだ限定発売だった頃、スポーツ店でアルファフライの在庫を尋ねてゴネる客。
なお、東京マラソン2020開催当日はヴェイパーすら品薄。
店「2:48を切っている方への条件付きで限定販売なんですよ、そのくらいのペースで走られるんですか?」
客「いえ、キロ5分半くらいです」
俺(流石にびっくりだわ)
客「入荷の時期ってわからないんですか!?」
店「まだ一般販売の時期は公開されてませんからー」
その後もうだうだと...。

同じ頃新聞に投書してる人もいた。
転売が横行するので自分たちが手に入れられないのだ、おかしい!と。
いや、小銭に飽かせて道具だけ揃えて悦に入ろうという層がいるから転売が成り立つのだ。卵鶏問題。
そもそも市民ランナーは手に入れる必要がない。

速い遅いに関わらず楽しむために道具を揃える事は良い事なんだけど、ヴェイパーでつま先から突っ込んでスネから下を全部破壊しそうなランナーさんも見かけるので、自分の走力に合わせた道具を選んで欲しい。
変に背伸びをする人たちのせいで市民ランナーの中でも本当に活かせる人に行き渡らないのであれば、それもまたおかしい。

ベアフットシューズの意味とは

自分はナイキフリーランを愛用している。
このシューズを履くと接地の乱れに気づくことができる。接地がなめらかになって、足音が小さくなる。路面とのエネルギーのやり取りの効率が上がる。
一方、こんなものはベアフットシューズの内に入らない、という趣旨のことを言う人も多い。ランニング用の足袋や、サンダルこそがベアフットシューズであり、ナイキフリーなどはただの靴だ、と。

別に、裸足で走れるようになるためにベアフットシューズを履くわけじゃない。
  • ソールが屈曲するので、ソールに頼らず自分のアーチで反発を作る筋力を鍛える
  • 接地の際の荷重のかかり方を感じて自力で補正する目安とする
  • 膝や足首で変にこじっていないか、プロネーションやサビネーションに気づいて自力で補正する目安にする
というのが目的なので、怪我ギリギリまで裸足に近づけたところでリスクが高まるばかりで意味はない。
アベベになりたいというなら足袋でもまだ甘えかもしれないが。

ワラーチを履いてガニ股でアーチを完全に潰して、ガニ股なので当然路面を蹴る瞬間に更に外にこじるおじさんを見かけたのがこの日記を書こうと思ったきっかけでもある。
鍛える前に足底腱膜や長腓骨筋腱が破壊されそう。

原理主義みたいなものに囚われず、まずは自分が適切にこなせることから始めた方が良いと思う。
踵から爪先までしっかりと荷重が抜けていくことを助けてくれるようなシューズもあるようなので、こういったもので正しいフォームを身につけるのが良さそう。初心者用の道具を使うことを恥ずかしがって体を壊したら元も子もない。


という俺は、30km走の後の疲労抜きをしないまま走ったのが良くなかったのか、腸脛靭帯あたりが張って痛みがあり、それを無意識にかばうせいか膝が痛み、さらにその影響か足底に違和感が出た。
なのでせっかくの土日だけど休足日。
テーピングしながら走るとか、根性で走るとか、そんな市民ランナーの沽券に関わるような事はできん。